
『寒露』初候、鳫来る(がんきたる)
皆様、こんにちは。のレンリテール部の岩崎です。
一気に肌寒くなりましたね。
二十四節気は、寒露初候:鳫来るに移ろいました。雁が北から帰ってくる頃です。
二十四節気が変わりましたが、みなさまの体調はお変わりないことをお祈り申し上げます。
「寒露」は、朝、霧があたりに立ち込め、空気がひんやりし、息を吸い込むと喉が“すう”と冷えるような、陰の寒気が朝晩広がる頃を謂います。

秋の長雨は少しだけ弱まり、空気も澄んで来て、本格的な秋の始まりになります。
また、この時季はお米をはじめとして五穀の収穫もたけなわで、農家の方々は、ここから日々忙しくなるのでしょうね。
また、そろそろ北の地域では紅葉が濃くなり、雁(かり)などの冬鳥が渡来し、菊の花が咲き始めるなど、この節気らしい情景が目に浮かびますね。

「菊」は皇室の紋にも使われている、日本を象徴する花のひとつです。
中国から奈良時代に伝わり、江戸時代に入ってから盛んに品種改良されるようになりました。
伝統的な白、黄色にはじまり赤、ピンク、オレンジ、複数の色を合わせたものなど数多くの品種があります。
古典菊、洋菊どちらも丈夫で育てやすいのが特長なので、日本でも愛好家が増えたのも納得できますね。
また同時に、不老長寿を願い、鑑賞の対象とするようにもなりました。

菊の文様としての意匠化も、鎌倉から室町時代には現れていたようです。
そうすると、かなり昔から、日本的意匠の秋草の一つとして扱われるようになっていることがわかります。
八重菊を図案化した「十六八重表菊」は天皇家の紋章として有名で、「菊の御紋」とも呼ばれています。
因みに、パスポートの表紙に使用されている菊紋は「十六一重表菊」で、皇室の紋とは少し違う様です。
のレンでも「レトロフラワー」や「菊華」を中心に、菊の紋様のオリジナル商品がございます。


美しさや香りだけでなく、日本を代表的する縁起の良い紋様。
特に、長寿を意味するおめでたい花であるという点は、菊の最大の特徴と言えるかもしれませんね。
昼が短くなり夜が長くなるのを感じる頃。
深まる秋、またその先の冬の到来も間もなくですね。
大切な人の健康を願う意味でも、改めてこの時期に菊があしらわれた贈り物を送られるのはいかがでしょうか。
