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二十四節気・季節

『小暑』末候、鷹乃学を習う(たかすなわちわざをならう)

二十四節気・季節

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みなさま、こんにちは。リテール部の岩崎です。

今日から、七十二候は、『小暑』末候、鷹乃学を習う(たかすなわちわざをならう)に移ろいました。

5〜6月ごろに生まれた鷹のヒナが、巣立ちの準備を始める頃です。
飛び方を覚え、獲物の取り方を練習し、一人前になっていきます。この時期、山あいでは鷹の幼鳥が巣立ちに備え、羽ばたきの練習を繰り返しています。

一方で、街なかの鳥は…と目を向けると、ツバメの巣が空っぽになっている様子を、ところどころで見かける様に。小さな口を大きく開けてエサをねだっていた、可愛い雛鳥たちも、親鳥も見受けられないのは、無事に巣立ったのだ、ということなんですね。


タカのエサ捕り学習が、なぜ人間の暦に登場するほど重要なのでしょう?   

それは世界じゅうの王様の食卓を支えていたからです。タカやワシなどの猛禽類は、鉄砲がない昔からカモやキジやハト、ウサギやタヌキまで調達してきました。                                   

また『鷹狩り』は高貴な方たちのスポーツであり、日本では儀式のための獲物を捕るにも欠かせない存在でした。鷹匠(タカを使って狩りをする人のこと)は、なんと戦後まで宮内庁に所属していたのです。                                    


「能ある鷹は爪を隠す」、「鳶が鷹を生む」などの諺が言い表すように、知能指数が高いことでも知られています。                                    

鳶は「ピーヒョロ〜♪」と飛ぶ姿も、なんとなくのどか。対してタカは、自分より速くても大きくても重くても捕る、というくらい徹底した肉食のハンターです。                                    

その習性と能力を、人間が狩りの道具として利用したのが『鷹狩り』。  そんな事情が「タカはトビより優秀」とされた理由かもしれませんね。                                        


狩りの失敗は次回やり方を変えて克服したりする、すごい学習能力をもっています。タカは忍耐強く、トライ&エラーの繰り返しに飽きません。

私たちも、もともとは小さな幼鳥のようなもの。

様々な訓練をして、身につけ、成長していく。環境も変化することに対応していく。

そんな人間としての成長を、鷹の様に忍耐強く遂げたいですね。





当店のレンは、暖簾(のれん)を潜ってもらい、お客様にまだ知られていない日本の奥深い暮らしの考え方や工夫、魅力を伝えたいという想いで誕生しました。

永く愛されるもの、古きを温めて現代の生活を取り入れたくなるもの、自然素材のもの、生産者さま・作り手さまの温もりが感じられるもの、などを品揃えして、節目ごとにふと立ち寄りたくなるようなお店を目指し、丁寧により豊かに過ごすことができるようにと皆様をお待ちしております。