
「祇園祭」に想いを馳せて
みなさん、こんにちは。のレンの妻木です。
日本の三大祭の一つである京都「祇園祭」。
毎年七月には、京都、四条烏丸界隈のあちらこちらに豪華絢爛な山鉾が立ち並び、「コンチキチン♫」と鳴る鉦(かね)の音と、太鼓、笛によって奏でられる「お囃子(おはやし)」が鳴り響きます。七月、一ヶ月通して祭事が行われ、特に「宵山」と「山鉾巡行」には全国から多くの方が訪れます。
祇園祭の由来は…はるか昔、平安時代では毎年疫病が流行していました。疫病は、食中毒や集中豪雨による河川の氾濫などによって蔓延したと思われますが、当時の人々は怨霊などの仕業だと考えていました。そのため祭は春先から梅雨明けまでの、洪水が氾濫しやすい時期に行われていたそうです。
全国的に疫病が流行した平安時代、貞観十一年(869)、これは疫神のたたりによるものであるとされ、神輿三基と、当時の国の数六十六カ国に準じて鉾六十六本を立て、神泉苑で疫病退散の神事を行ったことが祇園祭の始まりとされています。
その後、応仁の乱や大火、戦争などで祇園祭が中断されたこともありましたが、その度に町の人々の熱意により復活し、現代まで継承されてきました。京都の歴史とともに歩んできた祇園祭は、京都の人たちにとっては、なくてならないお祭りになっています。
▶️音が出ますので、ご注意ください。
しかし残念ながら、今年は例年とは全く違う祇園祭になります。
7月に入り、京都では祇園祭が幕をあけましたが、京都市中心部に建ち並ぶ壮麗な山鉾(やまほこ)は今年は全く見られません。
それにともない、祇園祭の最大のハイライトである山鉾巡行も中止となりました。
「疫病退散を本義とする祭りで、病人を出しては本末転倒だ」と、山鉾連合会の苦渋の決断でした。
NHK京都では、「#もしも祇園祭が」という題で、昨年撮影の祇園祭・神事映像を編集し、その動画を下記のURLで見ることができます。
https://www.nhk.or.jp/kyoto-blog/gionmatsuri/431815.html
祭の意義や歴史を改めて見つめ直し、いつかまた「いつもの祇園祭」を楽しんでいただきたい、そんな願いと祈りを込めて編集しつくられた特集です。
祇園祭の中止によって行き場を失った約12万本の「厄除けちまき」や、コロナで深刻な影響を受けている花街をなんとか守ろうと、募金プロジェクト(CF)がSNSでも反響を呼んでいるそうです。
私達、日本人にとって守り伝えていかなくてはならない、長い歴史を誇る大切な伝統行事。
その伝統行事を心待ちにしていた地元の方や観光客の方々の思いに寄り添い、私達のレンに何かお手伝いできること、応援させていただけることはないかと、これからも考えてまいります。
のレンは、祇園店、四条通り店、京極店と、河原町付近に3店舗ございます。スタッフが撮影した「祇園祭」の写真をぜひお楽しみください。
▶️音が出ますので、ご注意ください。